豊中市の整形外科,リウマチ科,リハビリテーション科 浅井整形外科クリニック

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グルタチオン点滴

パーキンソン病(症候群)に対するグルタチオン点滴治療について

パーキンソン病は手足の震えや運動能力の低下をもたらす進行性の病気で、根本的な治療法や進行を遅らせるための有効な治療法が今でも確立していないことから「難病指定」を受けています。
しかし近年、パーキンソン病の患者さんの脳内で抗酸化物質である「グルタチオン」が減少している点に着目し、大量のグルタチオンを点滴する治療法が注目されてきました。不足しているグルタチオンを補給することで脳内の過酸化物や活性酸素を無害化し、ドーパミンの産生を増加させ、ドーパミン・セロトニン受容体を活性化、神経細胞の脱落や変性を抑えることによって運動機能の改善が期待されます。

6割~7割の方に改善効果が期待できると言われていますが、著明に効果が現れる方からほとんど無効の方まで様々です。現在アメリカでは、パーキンソン病に対してのグルタチオン点滴療法の臨床試験が行われています。
日本国内においては保険が適用されず自由診療となります。当院でもパーキンソン病の方にグルタチオン点滴療法を行い、良好な治療成績が得られています。

グルタチオン点滴の実際の進め方

1回の点滴は約15分です。

グルタチオン600mgから開始し、症状を見ながら、徐々に投与量を増やしていきます。
通常は、1800mgが維持量になります。

最初の1ヶ月は週2〜3回のペースで点滴を行ないます。

有効例の6~7割の方は、初回、または2回目の点滴の直後から効果を実感します。
何かにつかまらないと自力では立ち上がれなかった方が、点滴後、自力で立ち上がれるようになるケースもまれではないと言われています。

初めは効果の2日間程度で元に戻ってしまいますが。徐々に効果の持続が延長する傾向となります。

点滴の頻度は、週に2回から、効果の持続に合わせて徐々に間隔を伸ばしていきます。
週1回程度で継続する方が多いです。

1ヶ月間のグルタチオン点滴で改善効果を少しでも実感される場合、投与するグルタチオンを3000mgまで少しずつ増量します。
1ヶ月程度継続しても全く効果が実感されなかった場合、残念な結果ですが、ご相談の上グルタチオン点滴を中止します。

副作用について

  • 0.1%未満の稀な副作用として、発疹、食欲不振、悪心、嘔吐があります。
  • また、非常に稀な副作用として低血糖やアナフィラキシーショック(特定の起因物質により生じた全身性のアレルギー反応)がありますが、ほとんど見られない事例であり、主な原因は防腐剤などの添加物と考えられます。
  • 上記のような副作用は非常に稀で、ほとんどの方には副作用はなく、安心してお受け頂けます。

グルタチオン点滴の料金

自由診療のみです。保険は使えません。

初診料 なし
600mg 7,000円
1200mg 10,000円
1800mg 12,000円
2400mg 14,000円
3000mg 16,000円
3600mg 18,000円
4200mg 20,000円

Q&A

Q.パーキンソン病の薬を飲んでいてもグルタチオンの点滴はできますか?
A.処方された薬を内服したまま点滴を受けて頂いて問題ありません。

Q.パーキンソン病の薬を減らすこと、もしくはやめることはできますか?
A.グルタチオン点滴で症状の劇的な改善が見られたとしてもパーキンソン病の薬の急な減量は転倒などにつながる可能性がありますので、自己判断で行なわないようにしてください。処方されている主治医と御相談ください。

Q.副作用の心配はないですか?
A.グルタチオンは人間の体の中に常に存在する必須な物質です。それが不足することによってパーキンソン病の症状が起こっているのです。足りないものを補うので、補い続けてもパーキンソン病が悪化するようなことはありません。グルタチオンは昔から、解毒剤として医療の現場で使用されてきました。妊婦のつわりの治療薬としても使用されたくらいであり、大きな副作用はありません。

Q.パーキンソン病と正式に診断されていないと、グルタチオン点滴は受けられませんか?
A.点滴を受けることは可能です。病名がついていなくても、手足の震えに効果的なことがあります。

Q.点滴後に注意しなければならないことは?
A.点滴後は、全くふつうで問題ありません。入浴なども問題ありません。しかし、注意点としては、多くの方が点滴を打った直後から症状の改善を実感されます。特に、足が軽くなって歩きやすくなるので、急に動いてつまづいたり転倒しないように注意してください。体の改善に脳が追いついていない状態が起こりえます。点滴直後は、あまり動きすぎないようにしていただいた方が無難と考えられます。

Q.体調が悪いときは、点滴はしない方がいいでしょうか?
A.グルタチオンは風邪症状にも効果がありますので、問題ない事がほとんどです。