多系統萎縮症って?
多系統萎縮症をご存じですか?
先日パーキンソン病とどう違うの?と質問がありました。
今回は多系統萎縮症を見ていきましょう!!
症状
多系統萎縮症(MSA)は進行性の病気です。
40歳以上での発症が多く、男性の方が女性よりやや多いです。ほとんどの場合で遺伝とは関係ありません。
多系統萎縮症は、脳の一部である大脳基底核の異常による症状(パーキンソニズム)の線条体黒質変性症、脳の一部である小脳の異常による症状(小脳症状)のオリーブ橋小脳萎縮症、自律神経症状のシャイドレーガー症候群があります。
どのタイプの症状も脳細胞の中にαシヌクレインという物質が蓄積され、GCIと呼ばれる構造物が出現することで、進行性の細胞変性脱落をきたします
症状としては、筋肉が硬くなり、運動障害、協調運動障害、嚥下障害、呼吸障害、血圧や膀胱制御などの体内プロセスの機能が働かなくなります。小脳症状やパーキンソン病に似た症状です。進行はパーキンソン病より早いです。
多系統萎縮症はリハビリを継続することで、症状の悪化を遅らせることもできます。声帯を動かす筋肉が麻痺してくることが多く、麻痺が進行すると窒息してしまいます。そのため気管切開を行うこともあります。また嚥下になった場合は、栄養状態の改善をはかるため胃ろうを造設する場合もあります。
原因不明の病気のため根本治療はありませんが、薬物療法やリハビリを中心に行います。
診断
MRI検査
自立神経系を評価する検査
治療
パーキンソン病治療薬の服用
ほとんどの症例で効果は見られませんが、稀に効果がある場合があります。ただし、効果がみられても2~3年です。
リハビリ、ストレッチ、機能訓練、日常生活動作練習などが重要になります。
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