腰椎すべり症をご存じですか？

女性に多く、人口の5～7％の方がかかっていると言われています。

今回は、腰椎すべり症についてみていきましょう。

通常、腰椎は第一腰椎から第５腰椎まであり、下記の左図のようにきれいに並んでます。

しかしながら、腰椎の椎間関節が損傷してしまったり、椎間板に異常によって骨がずれてしまうことをすべり症と言います。

骨が前にずれてしまうことを前方すべり、後ろにずれてしまうことを後方すべりと言います。

前方滑りの方が多く、第4腰椎に好発すると言われています。

また背骨や椎間板などの変性によっておこるものを『変性すべり症』、腰椎分離症に続発する『分離すべり症』、生まれつき脊椎の発育に問題がある『形成不全性すべり症』に分けられます。

では、一つずつ見ていきましょう！

変性すべり症って？

変性すべり症は、原因は不明です。

加齢とともに椎間板や靱帯や関節など腰椎を固定している組織が変性を起こし、それに伴って腰椎の安定性が失われ、腰椎にずれが生じた状態です。変性すべり症は、すべり症の中では一番多いです。

分離すべり症って？

分離症が原因でずれてしまう疾患です。

背骨は椎体と呼ばれ、後ろ側に椎弓があります。

その椎体と椎弓が離れてしまう状態です。

形成不全性すべり症って？

非常にまれですが、生まれつき脊椎の発育に問題があり起こります。

比較的若いうちに症状が現れます。

症状

主な症状として、腰痛、下肢痛、下肢のしびれ、冷感、違和感があります。

また、間欠性跛行がある方もいらっしゃいます。
間欠性跛行とは、しばらく歩行すると、下肢に痛みやしびれが出現し、歩行困難になる状態の事を言います。
しかし、しばらく休息したり、前かがみになると治まる症状の事を間欠性跛行と言います。

その他に、尿や便などの排泄障害を伴うこともあります。

診断

すべり症はレントゲンやMRIにて診断されます。

治療

すべり症には、保存療法と手術療法があります。

保存療法：服薬や神経ブロック注射などで軽減を図ります。またコルセットも有効です。

　　　　　リハビリによるストレッチや筋力強化などを行うこともあります。

手術療法：代表的なものは、固定術です。骨を削り、神経の通り道を確保します。

　　　　　また、すべりを起こしている部位を金属でつないでボルト固定し、滑らないようにします。

　　　　　術後は、コルセットにて固定します。また、リハビリも行います。

症状や状態などはお一人様お一人様違います。

当施設では、理学療法士がお一人様お一人様の状況や状態に合わせたプランを作成し、寄り添いながらリハビリをします。

リハビリに関することでお困りの方、体験リハビリをご希望の方は是非ご連絡ください。

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